ウエスタンランドの設定を読み解く|ゴールドラッシュから見る町の正体【TDL】

パーク・攻略

「ウエスタンランドって、ビッグサンダー・マウンテンがあるところ」

たぶん、多くの人の認識はこのくらいだと思います。乗り終わったら、そのまま次のエリアへ。エリアの名前を意識しないまま何度も通り抜けている——という人、けっこう多いはずです。

それも無理はなくて、ビッグサンダー自体がエリアのかなり奥にあるので、行きも帰りも「移動している」感覚のほうが強い。目的地というより通り道になりやすい場所なんですよね。

でもこのエリア、アメリカのゴールドラッシュの時代を、まるごとテーマにした町なんです。しかもその設定、建物の見た目にほぼ全部書いてある

ただ、ゴールドラッシュって日本人にはピンとこないですよね。金が出て人が集まった、くらいの認識だと思います。日本には同じ経験がないので当然です。

でも、ここを知っているかどうかでエリアの見え方が本当に変わるので、まずそこから行きましょう。

ソルト
ソルト

ソルトです。歴史の話から入りますが、これを知ってから歩くと本当に景色が変わるので、少しだけお付き合いください。

 

  1. そもそもゴールドラッシュって何だったのか
    1. いちばん儲けたのは、金を掘った人ではない
  2. ウエスタンランドは「掘る側」ではなく「売る側」の町
  3. 店の設定を読む|この町に必要だったもの
    1. トレーディングポスト|町の生命線であり、集会所
    2. ゼネラルストア|食料雑貨屋
    3. ウエスタンウエア|東部から夢を持って来た夫婦の店
    4. フロンティア・ウッドクラフト|革に名前を入れる店
    5. カントリーベア・バンドワゴン|クマたちの荷馬車
  4. 説明がつかない建物が、2つある
    1. 写真館|「撮ってほしい」の声から生まれた店
    2. なぜ、そんなに自分を撮ってほしかったのか
    3. 保安官事務所|これは商売じゃなく、町の意思表示
  5. 飲食店の設定を読む
    1. ハングリーベア・レストラン|建物が町の歴史そのもの
    2. カウボーイ・クックハウス|屋台から成り上がった店
    3. キャンプ・ウッドチャック|金塊で建った店の跡地
  6. 町は、奥に行くほど時代が終わっていく
  7. アトラクションも設定で読むと変わる
    1. ビッグサンダー・マウンテン|町の終着点
    2. 蒸気船マークトウェイン号/トムソーヤ島いかだ|名前は同じ人から
    3. カントリーベア・シアター|町にやってきた人気バンド
    4. ウエスタンランド・シューティングギャラリー|酒場の射撃場
  8. 上級編:星条旗の星の数を数えてみる
  9. 歩くときの実用メモ
    1. エリア内で食べられるもの
    2. パレードの「地蔵」が多いエリアです
  10. まとめ:通り道を「町」に変える

そもそもゴールドラッシュって何だったのか

ゴールドラッシュ - Wikipedia

ウエスタンランドの舞台は、アメリカの西部開拓時代。その時代を動かしていたのが、金です。

始まりは1848年1月24日。カリフォルニアのサッターズミルという製材所で、現場監督のジェームズ・マーシャルが、川の放水路に光る金属片を見つけました。分析の結果、それは金でした。

噂は瞬く間に広がり、翌1849年、世界中から人がカリフォルニアへ殺到します。この年に押し寄せた人々は「フォーティナイナーズ(49ers)」と呼ばれました。アメリカ東部だけでなく、ヨーロッパ、中国、南米からも人が集まります。

規模を数字で見ると、わかりやすい。サンフランシスコの人口は、1848年におよそ1,000人。それが1850年には約25,000人になりました。2年で25倍です。日本で言えば、村がいきなり地方都市になったようなもの。

当然、町のインフラは追いつきません。人々はテントや掘っ建て小屋、あるいは乗ってきた船から外した船室に住んだと記録されています。

いちばん儲けたのは、金を掘った人ではない

カリフォルニア・ゴールドラッシュ - Wikipedia

ここがウエスタンランドを理解するうえで決定的に重要なポイントです。

金の発見を最初に「本当だ」と世に広めたのは、サンフランシスコの新聞社主で商人だったサミュエル・ブラナンという人物でした。彼が何をしたか。

まず、金の採掘道具を売る店を大急ぎで用意しました。そのうえで、金の入った小瓶を掲げながら町中を歩き回り、「金だ!アメリカン川から金が出た!」と叫んで回ったのです。

結果、道具を買いに来る客が殺到し、彼は富を築きました。一方、金の見つかった土地の所有者だったジョン・サッターは、押し寄せた人々に土地を荒らされて没落しています。

つまりゴールドラッシュとは、掘った人が報われた話ではなく、売った人が儲けた話でした。そして金が尽きれば、人は次の鉱脈へ移動し、町はまるごと放棄されてゴーストタウンになる。

ソルト
ソルト

「一攫千金の夢」というより、「夢を売る商売が成立した時代」ですね。ここを押さえると、次の話が一気につながります。

ウエスタンランドは「掘る側」ではなく「売る側」の町

この前提でウエスタンランドを見渡してみてください。

金鉱の坑道はどこにあるかというと、エリアのいちばん奥、ビッグサンダー・マウンテンだけです。じゃあ手前に何が並んでいるかというと、ほぼ全部が店

これはサミュエル・ブラナンの構図そのものです。金脈のそばに、それより先に商売の町ができる。ウエスタンランドは金鉱のテーマパークではなく、金鉱で潤った商売人たちの町として設計されています。

だから歩いていても掘削機材はほとんど出てきません。代わりに看板と店構えばかりが目に入る。それで正解なんです。

そしてその店の一軒一軒に、ちゃんと設定が用意されています。

店の設定を読む|この町に必要だったもの

トレーディングポスト|町の生命線であり、集会所

公式】トレーディングポスト|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

「トレーディングポスト」とは、開拓時代に先住民と入植者が毛皮や物資を交換した交易所のこと。この店も、生活に必要なものを先住民たちと交換する場所として始まった、という設定になっています。

公式の紹介がなかなか強くて、この店がなかったらウエスタンランドの住人の多くは夢をあきらめて別の土地を探すしかなかったかもしれない、とまで書かれています。物資の供給源であり、同時に開拓者同士が情報を交換する集会所でもあった、と。

金脈がどこで見つかったか、どのルートが安全か。そういう情報が命に直結する時代です。ネットも新聞もない土地で、店が情報のハブを兼ねていたわけですね。

 

ゼネラルストア|食料雑貨屋

公式】ゼネラルストア|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

「ゼネラルストア」は日本語にすると食料雑貨屋。開拓地の店構えをそのまま再現した外観になっています。1984年オープンで、パークの中でもかなり古参の店です。

食料が現地で調達できない土地では、この手の店が生活の中心になります。派手さはありませんが、町があるということはこの店があるということ、くらい基礎的な存在です。

ウエスタンウエア|東部から夢を持って来た夫婦の店

公式】ウエスタンウエア|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

ここは設定がいちばん人間くさい店です。

19世紀、アメリカ大陸横断鉄道が開通して人の移動が一気に活発になりました。この店の主も、自分の店を持つという夢を胸に、家族と一緒に東部の小さな町からやって来た——という背景が用意されています。

しかも役割分担まで決まっていて、夫が帽子・ブーツ・革製品の販売、妻が衣類の仕立てや修理を担当している、と。

目印は、カウボーイハットとウエスタンブーツの形をした看板。文字が読めない人でも何の店かわかる、という当時のサインのあり方がそのまま再現されています。

ソルト
ソルト

「金を掘りに来た人」だけじゃなく「その町で商売を始めに来た人」の物語まで置いてあるのが、このエリアの厚みだと思います。

フロンティア・ウッドクラフト|革に名前を入れる店

公式】フロンティア・ウッドクラフト|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

レザーブレスやレザーストラップに名入れができる店。1986年オープンです。

革製品は開拓地の必需品でした。馬具、ベルト、道具入れ。工業製品が届かない土地では、革を扱える職人がいること自体が町の機能のひとつになります。

カントリーベア・バンドワゴン|クマたちの荷馬車

公式】カントリーベア・バンドワゴン|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

ほろ馬車の形をしたワゴンショップ。これ、カントリーベア・シアターのクマたちが使っている巡業用のワゴンという設定です。

つまり単なる売店ではなく、「町にやってきた旅回りのバンドが、公演の合間に物を売っている」という位置づけ。シアターの設定とちゃんと地続きになっています。


ここまで並べてみると、なるほど揃っているな、という感じがしませんか。

物資と情報(トレーディングポスト)、食料(ゼネラルストア)、衣類と靴(ウエスタンウエア)、革製品(フロンティア・ウッドクラフト)、酒と娯楽(酒場)、寝る場所(ホテル)。金を掘りに来た人間が、この土地で生きていくのに必要なものが、ひととおり用意されています。

……ところが。

説明がつかない建物が、2つある

ここで引っかかってほしい建物があります。

写真館と、保安官事務所です。

どちらも「金を掘りに来た人に生活必需品を売る」という説明に、うまく収まらない。写真なんて生死に関わらないし、保安官事務所にいたっては商売ですらありません。

これ、ちゃんと理由があります。

写真館|「撮ってほしい」の声から生まれた店

公式】ウエスタンランド写真館|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

ウエスタンランド写真館には、こんな設定が用意されています。

持ち運びできるカメラが開拓地にもやってきて、技術者がトレーディングポストで常連客の写真を時折撮っていた。それを見た人たちから「自分も撮ってほしい」という声が上がり、やがて「ちゃんとしたスタジオを作ってくれ」という要望にまでなって、できたのが写真館——というものです。軒先には、そのきっかけになった箱形カメラが置かれています。

トレーディングポストの店内に写真館が併設されているのは、この経緯があるからなんですね。

そして史実のほうも、しっかり噛み合っています。写真術(ダゲレオタイプ)が世に出たのは1839年。ゴールドラッシュのわずか9年前です。しかもアメリカでは、この技術がとりわけ肖像写真として爆発的に広まりました。

なぜ、そんなに自分を撮ってほしかったのか

ゴールドラッシュ - Wikipedia

ここが本題です。写真は食べ物でも道具でもない。なぜ荒野の男たちが、そこまでして自分の姿を残したがったのか。

理由は2つ重なっています。

ひとつは、それまで「自分の姿を持つ」ことが金持ちの特権だったから。

写真が発明される前、自分の肖像を残す手段は絵を描かせることだけでした。当然、画家に代金を払える上流階級のものです。そこへ写真術が登場して、普通の人間が初めて自分の顔を手に入れられるようになった。当時これは「肖像の民主化」と呼ばれるほどの衝撃でした。金を掘りに来たような身分の人間にとって、自分の写真を持つこと自体が、人生で初めての出来事だったわけです。

もうひとつは、彼らが「帰れないかもしれない人たち」だったから。

ゴールドラッシュの道中では、事故やコレラ、黄熱病で大勢が死んでいます。たどり着いた先でも、鉱山事故や病気、鉱区をめぐる争いで命を落とす人が後を絶ちませんでした。故郷に妻や親を残して単身で来た男が、無事に戻れる保証はどこにもない。

その状況で写真が手に入るということは、「自分はここまで来た。そして今は生きている」という証明を、形にして残せるということです。家族に送るにせよ、自分で持っておくにせよ、意味の重さが今とはまるで違います。

「自分も撮ってほしい」という声が上がって、それがスタジオを作るところまで行った。そう考えると、この町にとって写真館は贅沢品ではなく、むしろ切実な施設だったのかもしれません。

ソルト
ソルト

物資の店の隣に写真館があるという配置が、急に切なく見えてきます。

注意
ウエスタンランド写真館の施設自体は2020年7月から休止中です。ただし建物と外観、軒先のカメラは町並みの一部として残っています。

保安官事務所|これは商売じゃなく、町の意思表示

 

もうひとつの保安官事務所。こちらは明らかに商売ではありません。

理由は史実にあります。ゴールドラッシュ当時のカリフォルニアは、文字どおり無法地帯でした。

金が見つかったのが1848年1月24日。そのわずか9日後の2月2日、米墨戦争を終わらせる条約が結ばれ、カリフォルニアはメキシコからアメリカのものになります。ただし正式な領土ではなく、州になるのは1850年9月。

つまり地域全体をまとめる議会も、行政も、司法も存在しない状態で、そこへ世界中から人が押し寄せたのです。人々はメキシコの慣習とアメリカの原則と個人の裁量が入り混じった、めちゃくちゃな秩序の中で暮らしていました。

そんな場所に何より必要なのが、保安官です。売る商売が並ぶ町並みに保安官事務所が一軒混じっているのは、「この町はちゃんとした町になろうとしている」というサインなんですね。

ソルト
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生活必需品が揃い、写真という贅沢が生まれ、法を守る人間が置かれる。この3段階が同じ通りに並んでいるのが、ウエスタンランドの面白さだと思います。

補足:この保安官事務所は、今は隣のレストランに飲み込まれたと言われています。その話は次のセクションで。

飲食店の設定を読む

ハングリーベア・レストラン|建物が町の歴史そのもの

東京ディズニーランド ハングリーベア・レストラン/パパ・辛党さんにオススメ!辛さUPスパイス!! | ゆずみつの食べ歩き日記

個人的にいちばん唸る建物です。

まず公式が説明しているのは、この店が床屋や保安官事務所が並ぶ街並みの、その奥にあるということ。そして店舗前の通路には馬をつなぐための杭が並び、そばに馬へ水を与えるための手動ポンプ付き木箱が置かれている、ということです。

客が馬で来る町だ、というのがこの一点で伝わります。建物自体も、19世紀前半のアメリカ南部・西南部といった温暖な地方に見られた様式で建てられています。

そしてここからが、ファンの間で長く語り継がれている設定です。

この店はもともとホテルの中だけで営業していたのが、商売が当たって隣の理髪店と保安官事務所の跡地を買い取り、拡張した——というもの。だから拡張された部分には、理髪店や保安官事務所だった時代の名残が残っている、と言われています。

商売が成功して隣を飲み込んでいくのは、まさにゴールドラッシュの町の動き方です。しかも飲み込まれたうちのひとつが保安官事務所。無法地帯に秩序を持ち込むための施設が、役目を終えてレストランになったと読むこともできます。

ソルト
ソルト

カレーを待っている時間に店内を見回すだけで済むので、いちばん実行しやすい観察ポイントです。

カウボーイ・クックハウス|屋台から成り上がった店

公式】増築を重ねた「カウボーイ・クックハウス」|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート

名物はスモークターキーレッグ。設定は、19世紀にある実業家がオリジナルレシピのターキーレッグを売り始めたところ、町中のカウボーイや開拓者の間で評判になった、というもの。

いいのは、はじめは風や土ぼこりをしのぐだけの狭いスタンドだったとされている点です。ここも「売る側が成り上がっていく」物語なんですね。店の食糧庫には「ボリューム満点で魅力いっぱいの食事」という意味のキャッチフレーズが掲げられています。

なお現在の建物は、2019年3月にクローズした「チャックワゴン」を改装したものです。

キャンプ・ウッドチャック|金塊で建った店の跡地

公式】パークで初めてのワッフルサンドやスモア風デザートをキャンプ気分で楽しめる「キャンプ・ウッドチャック・キッチン」のメニューをご紹介!|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート

エリアの奥、アメリカ河沿いにあるのがキャンプ・ウッドチャック。ドナルドの甥っ子たち(ヒューイ・デューイ・ルーイ)が所属する少年団「ジュニア・ウッドチャック」のキャンプ場という設定で、2016年オープン。オリエンタルランドの発表でも、正式にウエスタンランドの新エリアとされています。

面白いのは、ここが何の跡地かということ。以前この場所にあったのは「ラッキーナゲット・カフェ」という店でした。その背景設定が、「1859年、ジョーンズという男が河で食器を洗っていたら金塊(ナゲット)を発見し、その金で開いた店」というもの。

まさに「掘った人ではなく、金で店を開いた人が勝つ」の縮図です。店名がそのまま金塊の話。

現在は自然の中のキャンプ場になっていますが、「この河で金が出た」という土地の記憶は、エリア全体の前提とちゃんとつながっています。

ここにはウッドチャック・グリーティングトレイルがあり、ドナルドとデイジーに会えます。2人ともジュニア・ウッドチャックのリーダー衣装という、この場所限定のコスチューム。ドナルドは集会所「ウッドチャック・ホール」、デイジーは隠れ家「ウッドチャック・ハイドアウト」で待っていて、どちらに会うかは自分で列を選ぶ方式です。

 

町は、奥に行くほど時代が終わっていく

公式】ウワサは本当?赤い岩山にささやかれる気になる話。|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート

ここまで見てきた店は、全部エリアの手前側に集まっています。では奥は何かというと、廃鉱山です。

町の勾配
手前(中央広場側)=店が軒を連ねる、町がいちばん賑わっている顔

町の奥=打ち捨てられた廃鉱山(ビッグサンダー)。町の終わり

河沿い=手つかずの自然(キャンプ・ウッドチャック)

手前が繁栄のピーク、奥に行くほど人の気配が薄れ、最後はゴーストタウンにたどり着く。歩く距離が、そのまま町の栄枯盛衰になっている構造です。

アトラクションも設定で読むと変わる

ビッグサンダー・マウンテン|町の終着点

公式】30年前の今日は・・・?|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート

設定は、ゴールドラッシュで賑わったあと打ち捨てられた廃鉱山。誰も運転していないはずの鉱山列車が勝手に走り出し、坑道や洞窟、間欠泉、恐竜の化石が眠る峡谷を暴走していきます。

史実どおり、金が尽きた町は放棄されてゴーストタウンになりました。手前の賑わいが繁栄の姿なら、こちらは同じ金鉱がもたらした結末。ひとつのエリアの中に、始まりと終わりが両方置かれているわけです。

コースターとしては、逆さになったり浮き上がったりはしません。怖いのはスピードと横揺れなので、絶叫が苦手な人の「はじめの一台」としても定番です。

ビッグサンダー・マウンテン
・身長制限:102cm以上
・プライオリティパス対象(発行状況は当日アプリで確認)
・夜のライトアップ時が設定的にもいちばん効く。廃墟感が段違い

蒸気船マークトウェイン号/トムソーヤ島いかだ|名前は同じ人から

公式】アトラクションキャストが教える!見どころ紹介~「トムソーヤ島いかだ」編~|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート

この2つ、出どころが同じです。

マーク・トウェインは『トム・ソーヤーの冒険』を書いた作家。もともとミシシッピ川の蒸気船の水先案内人をしていた人で、ペンネームの「マーク・トウェイン」自体が、船で水深を測るときの掛け声(水深2尋=安全に航行できる深さ)から取られています。

つまりアメリカ河に浮かぶこの2つは、「アメリカの河の文学」をまるごと持ち込んだ一組。船と島がセットで置かれているのは偶然ではないんですね。

そしてこれは町の設定とも噛み合います。鉄道が通る前、内陸へ物と人を運んでいたのは河でした。この町が河沿いにあるのは、河こそが最初の交通路だったからです。

マークトウェイン号は約一周する外輪船で、派手なことは起きませんが、デッキから見える景色がいい。トムソーヤ島は洞窟や吊り橋、砦を自由に歩き回れる、パークで唯一「ルートも所要時間も決まっていない」場所です。

 

カントリーベア・シアター|町にやってきた人気バンド

公式】あのアトラクションに登場する、クマたちのぬいぐるみバッジをご紹介!|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート

18頭のクマたちによるカントリー&ウエスタンのコンサート。屋内・全席着席で、季節ごとにショーの中身がまるごと入れ替わります。

設定上は「ワールドツアーもこなす人気バンドの公演」。待合室の記念写真やゴールドディスクが、その経歴を物語っています。エリア内のカントリーベア・バンドワゴンは、この一座の巡業ワゴンという扱いです。

娯楽が極端に少ない開拓地に、旅回りの一座がやってくる。これも当時の町のリアルなんですね。

ウエスタンランド・シューティングギャラリー|酒場の射撃場

公式】ウエスタンランド・シューティングギャラリー|東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾート

西部の酒場を模した射撃場でライフルを構える体験型アトラクション。1回10発200円の別料金制です(パークチケットとは別)。

的は全部で62個。10発すべて命中でシルバーの保安官バッジ、特定の「ラッキー」ターゲットに当たるとゴールドの保安官バッジがもらえます。バッジのデザインはイベント時期で変わります。

保安官事務所の話とつなげると、このバッジがちょっと違って見えてくるはずです。

上級編:星条旗の星の数を数えてみる

最後に、知っているとかなり効く仕掛けをひとつ。

ウエスタンランドには、数か所に星条旗が掲げられています。この旗、掲げられている場所の時代設定に合わせて、星の数が変えてあるんです。

星条旗の星の数は、その時点でのアメリカの州の数を表します。州が増えれば星も増える。つまり星の数を数えると、その建物が「いつの時代のものか」がわかる仕組みです。

ここで効いてくるのが、ウエスタンランドが扱っている時代の幅。このエリアは、開拓時代を100年近い幅でまとめて表現しています。だから建物ごとに想定している年代が違い、旗もそれに合わせて違う——というわけです。

エリア内では、ホテル(イライアスホテル)やトムソーヤ島の旗が知られています。

ソルト
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一度知ってしまうと、パーク中の星条旗を数えたくなるので注意してください笑

歩くときの実用メモ

エリア内で食べられるもの

  • ハングリーベア・レストラン:ボリュームのあるカレー。席数が多く回転も早い
  • キャンプ・ウッドチャック・キッチン:約440席。河沿いのテラス席が気持ちいい
  • カウボーイ・クックハウス:名物のスモークターキーレッグ
  • ポップコーンワゴン:トレーディングポスト横=カレー味/カウボーイ・クックハウス前=ブラックペッパー味(各400円)
ソルト
ソルト

店舗は長期の改修に入っていることがあるので、当日の営業状況は公式アプリで確認してから動くのが確実です。

 

パレードの「地蔵」が多いエリアです

ウエスタンランドを歩いていて、道端に何時間も座り込んでいる人の集団を見かけたことはありませんか。

理由は場所にあります。東京ディズニーランドのパレードはホーンテッドマンション前あたりからスタートするのですが、ウエスタンランドはそこからほとんど目と鼻の先。つまりフロートが出てきてわりとすぐ通る場所なんです。

早い段階で見られて、道幅も比較的あって座りやすい。だから場所取り組が集まります。

これが意味すること
・パレードを見るなら、この一帯は有力な候補
・逆にパレードを見ない人にとっては、その時間帯は通り抜けがしづらくなる
・閉園間際にウエスタンランドからワールドバザール方面へ戻る予定なら、時間に余裕を

※パレードのルート、フロートの動き、規制のかかり方は演目や日によって変わります。当日は公式アプリとキャストの案内を確認してください。

まとめ:通り道を「町」に変える

ウエスタンランドは、絶叫コースターと、蒸気船と、クマのコンサートと、射撃場が同居している変なエリアです。でもその全部が、1848年に始まった金の狂騒というひとつの史実の上に置かれています。

掘った人ではなく売った人が儲け、店が並び、写真という贅沢が生まれ、保安官が置かれ、そして金が尽きて町が死ぬ。その一部始終が、手前から奥へ歩く数分間に畳み込まれている。

次に行くときは、ビッグサンダーを降りたあと、そのまま次のエリアへ向かわずに5分だけ立ち止まってみてください。ブーツの形の看板、写真館の軒先のカメラ、レストランに残る床屋と保安官事務所の名残、河、そして目の前の廃鉱山。

順番に見ていくと、この町に何があって何が終わったのかが、ちゃんと読めるようになっています。

ソルト
ソルト

「乗り物を消化する場所」から「町を歩く場所」に切り替わると、滞在時間の密度が変わります。それでは、また次の記事で。

この記事の情報について
アトラクションやレストランの運営状況・料金・ポップコーンの味は変更になる場合があります。長期の改修で休止している施設もあるため、来園前に東京ディズニーリゾート公式サイトおよび公式アプリで最新情報をご確認ください。

 

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