モンスターズ・インク”ライド&ゴーシーク!”、一度は乗ったことがありますよね。
暗い中をフラッシュライトで照らして、モンスターを見つけるアトラクション。楽しいのに、4分であっという間に終わってしまう。
では質問です。待ち列の天井、覚えていますか。
カラフルな世界地図が描かれていたはずです。あれ、よく見ると大陸がぜんぶ「ドア」でできています。
乗っているだけでは、まず気づかない場所ですよね。
今回は、そういう「見たはずなのに見ていない」設定を集めました。次に並ぶ時間が、少し変わると思います。
会社のスローガン、変わっているんです
笑いエネルギーに切り替わったあとの世界。その変化が、館内のどこに出ているか。
スローガンです。
映画のはじめ
WE SCARE BECAUSE WE CARE
(真心込めて脅かします)
アトラクションの世界
IT’S LAUGHTER WE’RE AFTER
(私たちは、皆さんの笑いを求めています)
生まれ変わったことを、一行で示しているわけです。

キャストは、モンスター社に雇われた人間です
キャストのコスチュームに、なんと書いてあるか見たことはありますか。
「MONSTER’S INC SECURITY」です。

なぜモンスターの会社に、人間が雇われているのでしょう。
サリーの判断です。「人間と関わってまだ日が浅いモンスターシティで、人間のゲストを安全に案内するなら、人間を雇うのがいちばんいい」
つまり私たちを案内してくれるキャストは、警備部に採用された人間の社員という設定なんですね。
映画の結末を踏まえると、この人事はなかなか効きます。
ちなみに私たちゲストの立場は、ブーと一緒にモンスターシティへ遊びに来た人間の来訪者。かくれんぼが開かれるのは、操業が終わったあとの夜という設定です。
待ち列にこそ設定が詰まっている
ここからが本題です。
円形のロビーに入ったら、上を向いて進んでください。
大陸が、ぜんぶ「ドア」でできている
天井の世界地図。遠目にはカラフルでレトロな地図に見えます。
でも大陸の中身に目を凝らしてください。

四角い形が、びっしり並んでいます。
これ、子ども部屋のドアです。
コンベアに吊るされて流れていた、あのドア。世界中の子ども部屋につながる扉が集まって、大陸の形をつくっている。
地図に見えて、モンスターズ・インクがつながっている世界そのものを描いているわけです。
この壁画、映画監督ピート・ドクターの原案に忠実につくられたと、担当イマジニアが語っています。
地図の外側には、ヘルメットをかぶったモンスターや、色とりどりのドア、大きな歯車も描かれています。

隠れミッキーは、そのドアの脇に

小さな丸が3つ。ドアノブが隠れミッキーになっています。
アフリカ大陸のあたり。肉眼だと小さいので、スマホでズームすると見つけやすいです。
もうひとつ、出口のショップの天井にある大きな歯車も、真下から見上げるとミッキーの形になります。買い物の前に一度上を向いてみてください。
時計が、全部バラバラの時刻を指している
天井のふちに沿って、アナログ時計が並んでいます。

どの時計も、指している時刻が違います。世界各地のタイムゾーンを示しているんですね。
そしてこの「世界地図の壁画の下に、各地の時刻を示す時計が並ぶ」という光景。映画に出てくるモンスターズ・インク社のロビー、そのままです。
待ち列は、映画のロビーを再現した空間なんです。
モンスターが働くのは、人間界が夜のあいだ。世界中の時刻の中から、いま夜になっている地域を選んで仕事に行く。時計はそのための道具ということになります。
壁のポスターが表彰しているもの
ロビーの壁に、額装されたポスターが何枚か掛かっています。マイクやサリーが描かれた、あれです。読んだことはありますか。
タイトルは「FLASHLIGHT HIDE & GO SEEK ALL STARS」。かくれんぼの名手たち、といったところでしょうか。
映画のロビーには「今月の怖がらせ屋」を称えるギャラリーがありました。サリーばかりが飾られていた、あの壁です。
称える対象が、怖がらせ屋からかくれんぼの名手に入れ替わっている。
スローガンだけでなく、社内の表彰制度まで作り替えられているわけです。
ついでに言えば「怖がらせフロア」も「笑いを集めるフロア」に改装済み。ライドに出てくる「爆笑フロア」がそれです。会社をあげて、看板から中身まで総入れ替えしたことになります。
セリアの受付デスクを見てください
ロビー中央の受付デスク。マイクの恋人セリアの持ち場です。

カウンターの札はRECEPTION CLOSED。受付は閉まっています。操業が終わったあとの夜ですから、当然ですよね。
問題はデスクの内側です。

ゴミ箱が、丸めた紙であふれかえっています。
机の上には書類が広げっぱなし。ホチキスも穴あけパンチも出しっぱなし。椅子は少し引かれたまま。
片付けて帰った机ではありません。やることが残ったまま、終業と同時に席を立った机です。
そしてセリア本人は、このあとライドの中に出てきます。ハリーハウゼンで、マイクと食事しているんですよ。
机をこの状態にしたまま、彼氏とごはんに行っている。
片付けは明日でいい、今日はもうデートに行く。そう思って見ると、この散らかった机がちょっといいなと思えてきます。
ライド中に拾っておきたいところ
暗いうえに次々進むので、覚えていない場面も多いはずです。見落としやすいところを挙げていきます。
乗り込む前に、車両を見てください

これ、設定上は警備車両です。警備部に雇われた私たちが、社内を巡回しながらかくれんぼに参加する。乗り物にもちゃんと理由があるんですね。
渡されるフラッシュライトで狙うのは、モンスターがかぶるヘルメットのMマーク。ここ、うろ覚えのまま乗っている方も多いところです。
このルール、2009年のオープン当初は「怪しい場所を照らす」遊び方でした。2010年5月のリニューアルで現在の方式に変わり、モンスターの数も大幅に増えています。
ライトの光がキャラクターの顔の形をしているのも見どころ。マイク、サリー、ロズ、ブー、ランドール、ロッキーの6種類です。
なおこのアトラクションのスポンサーは、パナソニック エレクトリックワークス。照明の会社が、光で遊ぶアトラクションについている。なかなかの符合だと思っています。
パワールームの月

マイクが「MAIN POWER」のレバーを引く場面。その背後、街並みの上に青い月が浮かんでいます。
この月に、ランドールの全身がうっすら描かれています。ディズニー公式ファンクラブ「D23」が明かした小ネタです。
薄いので、事前に「月を見る」と決めておくのがおすすめ。
ロッカールームの時計は「10時28分」
常に午後10時28分を指しています。
映画が世界で初めて公開された日、2001年10月28日にちなんだものです。
ロッキーとテッド
オレンジ色の毛に工事用ヘルメットのモンスター、ロッキーはこのアトラクションのために生まれたキャラクター。映画には出てきません。
映画では脚しか映らなかった巨大モンスター、テッドはここで初めて全身が描かれました。洗濯物の陰に隠れています。
ブーの本音と、ランドールの結末
ブーはかくれんぼに誘われて乗り気に見えて、本当は遊ぶ気がなく探検しに行くつもりでいます。あの子らしいですよね。
その隙を狙っているのがランドールです。人間界から戻ってきていて、捕虫網を持ってブーを追いかけている。終盤で捕まえにかかりますが、マイクの機転でゴミ処理場行き。
ぺしゃんこに圧縮されて、四角い板になって出てきます。
映画の悪役に対して、なかなかの扱いです。
雨の日のロズ

ラストはブーの部屋の前。サリーが花柄の新しいヘルメットを渡します。ピンクの扉の花模様と揃えてあるんですよね。
そして降り場のロズ。あの気だるい声、覚えている方も多いと思います。
実はセリフが何種類も用意されていて、しかも雨の日には、雨の日専用のセリフがあります。
天気が悪い日に、わざわざ乗る理由になりますよね。
人気は、いまも健在です

先日行ったとき、表示が180分待ち。まわりは5分、10分、20分でした。
身長制限がない。怖くない。雨に濡れない。4分で終わる。誰の候補からも外れないアトラクションなんですよね。
このときはプライオリティパスを持っていたのですが、驚いたのはパスの列そのものがとても長かったこと。パスが優先されればスタンバイは進みません。180分はそうやって膨らんだのだと思います。
よくある質問
Q. 小さな子どもでも乗れますか?
A. 身長制限はなく、ひとりで座って姿勢を保てれば乗れます。1列に大人2名まで、小さなお子さんと一緒なら3名で座れます。館内は暗く大きな音も出るので、暗所が苦手なお子さんには事前に伝えてあげてください。
まとめ
一度乗っただけでは、まず気づけない量だと思います。
でも4分の裏側には、「怖がらせる会社が、笑わせる会社になった」という映画の答えが、これだけ置かれている。
次に並ぶときは、ぜひ上を向いてみてください。
ドアでできた大陸。バラバラの時刻を指す時計。閉まったままの受付と、あふれたゴミ箱。
待ち時間そのものが、ちょっと楽しみになるはずです。
